失業したけど、なにか?【第8話】

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家族

末っ子
最近、ニャンニャン元気ないね~

お姉ちゃん
寝てばっかりいるよね~

人間で言えばもう90歳だからね

19歳のとき田舎を飛び出した僕らが、彼女の寂しさを紛らわすために、飼ったのがまだ生まれたばかり子猫だった

しょっちゅう家出を繰り返し、家族を心配させたが、何事もなかったようにいつもひょっこり帰宅する

この19年間変わらず、夜は僕と彼女のそばで寝ている

大きな病気や怪我もなく、親孝行な娘だった

あの細い眼で、一番近くで家族を見守ってきた彼女は、どんな風にこの家族のことを見ていたのだろう?

「またお父さんとお母さんがケンカしてるよ」

「うるさいな~」

「今日のご飯は何かな~」

「甘えようかな~」

「暇だな~、誰か遊んでくれないかな~」

そして、その日は突然やってきた

そういえば、まだニャンニャン起きてこないね

お姉ちゃん
いつもだったら、ご飯の時間なのにね

末っ子
ボク見てくるね

末っ子
パパー

いつかその日が来ることを覚悟していたとはいえ、あまりにも突然だった

いつものように、僕らの布団でいっしょに寝ていた彼女は、眠るように静かに息を引き取った

この19年間、自分の生きたいように生き、誰にも迷惑をかけず生きてきた彼女は、最後まで家族に迷惑をかけずに天国に旅立った

僕は彼女の目を閉じてをそっと抱き上げた

家族にたくさんの思い出と優しい心を与えてくれた

ありがとう、家族になってくれて本当にありがとう…

情けない親父でゴメンな

オレ、もっともっと頑張るから

失業したけど、なにか?【最終話】はコチラ


失業したけど、なにか?【第8話】
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